研究課題
若手研究
自然現象の理解に向けて,観測に基づき現象を定式化することは多くの科学分野における根源的な営みである.近年,自然現象の数理モデルをデータ駆動的に発見する記号回帰法が注目され,時空間データから非線形連立微分方程式を同定するスパース回帰法などが考案されてきた.しかし,これらの方法は現象を支配する状態変数が既知である必要がある.支配的な状態変数すら未知な生命現象に対する従来法の有効性は限定的である.本研究では,生命現象の創発基盤である多細胞運動の理解に向けて,状態変数の取り方に依存しない汎関数表現を用いて,多細胞運動の数理モデルをデータ駆動的に発見する記号回帰システムの構築を目指す.