研究課題
若手研究
バルクナノメタルは超微細組織を有する金属材料であり,次世代の構造材料として盛んに研究が行われてきたが,巨視的な強度特性の評価において以下の点が見落とされてきた.①一般的なひずみ速度の0.2%耐力に含まれる永久強度(時間非依存強度)は驚くほど低くその材料強度はひずみ速度敏感性に支配される.②高強度の構造材料として期待されているが,疲労試験による疲労限度は微細化以前の試料と大差がない.③見かけの静的強度を用いたのでは,疲労限度線図や疲労限度比から正確に疲労限度を推定することができない.著者らが提案する永久強度の概念を導入することでバルクナノメタルにおける疲労限度を高精度に推定できることを実証する.