| 研究課題/領域番号 |
24K17623
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| 研究種目 |
若手研究
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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| 研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桶谷 亮介 九州大学, 理学研究院, 助教 (00908890)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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| キーワード | ラマン分光法 / 超解像顕微鏡 / ラベルフリー / コヒーレントイメージング / 非線形光学 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究では、3次元観察が可能で標識が不要な顕微鏡を開発し、その空間分解能を分子レベルにまで高めるための基盤となる技術開発と結像特性の理論的・実験的検証を目的とする。具体的には、無標識3次元観察法の1つである非線形ラマン顕微鏡に、申請者がこれまで開発してきた超解像技術を導入し、 空間分解能の向上とその結像特性を評価する。また、スペクトル検出を同時に行うことで、 試料の網羅的な無標識分子同定を可能にする。非線形ラマンのコヒーレント特性を最大限活用可能な手法と理論を確立し、新たな生体内分子観察技術の礎を築く。
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、3次元観察が可能な無標識超解像顕微鏡の開発を通じて、コヒーレントな結像特性の実験的・理論的検証を行い、空間分解能のさらなる向上の糸口を探ることである。そのために今年度は、スーパーコンティニューム光を用いたマルチプレックス・コヒーレントアンチストークスラマン散乱(CARS)顕微鏡を改良し、超解像観察が可能な光学系を構築した。 飽和励起法による超解像観察を実現するため、励起光のパワー制御用に電動NDフィルターおよび音響光学素子を導入し、単色ポンプ光の強度変更および高速変調を可能とした。この装置を用いてポリスチレンビーズのCARSスペクトルの強度依存性を測定し、励起光強度に対してスペクトルピークが非線形に応答する飽和現象を確認した。 続いて飽和励起法を用いた超解像観察を試みたが、信号対雑音比が低く、顕著な空間分解能の向上は得られなかった。そこで、信号強度の向上を目指し、異なるCARS過程への対応を目的としてレーザー光源の変更を行った。現在、装置の改良を行っている。さらに、自発ラマン散乱との比較を行うため、新たにラマン測定用光学系を構築した。この光学系は共焦点レーザー走査顕微鏡を基盤とし、検出部に分光器を設置することで、任意の位置からスペクトル取得およびラマンイメージの取得が可能となった。分光器は自作し、最適な分光条件での測定を実現した。これにより、ポリスチレンビーズおよび固定細胞において、ラマンスペクトルおよびラマンイメージが取得可能であることを確認した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、CARS顕微鏡の改良と超解像観察を実施した。観察においては信号量の低さが課題となったが、レーザーやCARS過程の変更などの対策を進めており、今後の改善によって十分な成果が得られると見込んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、開発した装置を用いてスペクトル形状の違いや信号飽和の検出、超解像観察を進める。また、検出感度向上を目的としてイメージ走査法の導入を検討する。空間分解能や信号量の向上が理論的に可能かを検証し、その結果をもとに装置への実装を行う予定である。
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