研究課題
若手研究
硫化銅鉱物の分離・濃縮には浮選が用いられており、目的粒子を疎水化するためにザンセートと呼ばれる捕収剤が用いられる。ザンセートの一部が粒子表面で酸化されて二量体を形成することで、粒子を強く疎水化し、選別性を向上させると言われている。しかし、二量体の吸着量が浮選成績に与える影響を定量的に評価した例はなく、その効果は未解明のままである。本研究では、主要な銅鉱物である黄銅鉱の表面に生成するザンセート二量体を定量するとともに、二量体と浮選成績の関係性を明らかにし、より性能の高い捕収剤の開発に有益な指針を得ることを目的とする。