研究課題
若手研究
申請者らは過渡蛍光検出赤外分光法を赤外超解像技術と組み合わせることで、水溶液中の溶質分子の赤外スペクトル測定を高感度で行うことに成功した。この手法で測定した蛍光分子の赤外スペクトル構造が共鳴ラマンスペクトルと類似していることを見出し、この手法が振動励起状態からのFranck-Condon因子を反映することを明らかにした。一方で、蛍光タンパク質発色団部位については共鳴効果の詳細は不明である。そこで本研究課題では、振動励起状態からのFranck-Condon因子の共鳴IRスペクトル構造への寄与を解明し、振電相互作用の寄与も検討することで、「共鳴IR法」における共鳴メカニズムの解明を目指す。