研究課題
若手研究
アルケンは付加反応で原理的に100%の原子効率で分子変換を行える可能性を秘めており、非常に優れた炭素資源である。しかしながら、孤立電子対を持たないアルケンは配位に基づく活性化や構造制御が困難なうえ、求電子性が乏しく過酷な反応条件が必要なことが多いことから、高次選択的な反応を実現するための手法は限られてきた。このような現状に対して、可視光照射下で光酸化還元触媒を活用することで、アルケンを選択的に一電子酸化して対応するラジカルカチオンに変換し、反応制御可能な反応場をin situで構築する。このような戦略に基づき、理想的な原子効率を発現するアルケンへの高次選択的付加反応を実現する。