研究課題
若手研究
“果実成熟”と呼ばれる過程は、細胞壁特性および色素組成の顕著な変化を伴い、果実の特有な器官的特徴を形成する。この成熟過程の誘導時期や進展度は、果実の栄養価や日持ち性といった品質にも直結する。このような背景から、果実の肥大から成熟への転換を制御する分子機構の解明は、生物物学的および農学的観点からも極めて重要である。本研究では、器官発達と分化において中心的な役割を果たすホメオドメインタンパク質群に属するBLH/KNOX転写因子と、成熟過程を中心的に制御するエチレン経路の制御関係に焦点をおく。その制御関係の解明を起点とし、果実の肥大から成熟への転換における分子機構の理解を深めることを目的とする。