研究課題
若手研究
植物病原糸状菌の中には花に特異的に感染し、果実や花卉作物等に大きな被害をもたらすものがいる。耐病性は重要な形質でありながら、多くは葉や根における植物-病原菌間相互作用が注目され、花蕾組織に焦点を当てた研究の蓄積は少ない。申請者は培養リンドウを用い、一部の病原糸状菌は花への初期感染を端緒として全身感染することを見出した。さらに、リンドウの品種間差を調べた所、この一次感染を阻害する抵抗性機構は花弁に存在していることを発見した。本研究ではこうした病原菌の花での一次感染から始まる宿主および病原糸状菌の攻防戦を分子レベルで解明することにより、花卉作物等の糸状菌病を制御するための基礎情報を得る。