研究課題
若手研究
キヌレニン経路は主要なトリプトファン代謝経路である。キヌレニン経路の中間代謝産物は水溶性が低く,組織間輸送システムの存在が仮定されてきたが,その実体は不明であった。申請者は,鱗翅目昆虫のモデルであるカイコにおいて、キヌレニン経路の代謝産物(3-ヒドロキシキヌレニン)を配糖体化する酵素を発見した。本課題では,カイコをはじめとした鱗翅目昆虫を用い,キヌレニン経路のその他の中間代謝産物の配糖体化を担う酵素の同定を目指す。また,広範な種における配糖体化機構の有無を調査し,遺伝子機能解析および比較オミクス解析を通して,配糖体化の生理的・進化的意義について考察する。