研究課題
若手研究
多くの動物は、加齢に伴って繁殖力が低下し(繁殖老化)、死亡率が増加する(体老化)。これが植物にどの程度当てはまるのかは検証されておらず、森林プロセスモデルでは、樹木が生殖老化しない・体老化しないことを仮定して計算アルゴリズムが設計されている。近年、生殖老化が世界中の樹木で普遍的に見られることが証明された。本研究では、アジア地域で得られた樹木データを収集し、医療統計学分野で発達した死因解析手法によって、樹木の体老化パターンの解明に挑む。また、雷や台風などの“不慮の事故”による死亡率を排除した内因性死亡率の時間変化を定式化し、生殖老化と体老化が再現できる森林プロセスモデルを開発する。