研究課題
若手研究
本研究は、熱分解(炭化)を活用して、家畜排せつ物の抗生物質汚染を解決する手法を提案する。家畜排せつ物の熱分解処理は残存抗生物質の分解を目指す上で有力な方法論として期待される。一方で、抗生物質が検出限界以下まで分解されたとしても、熱分解中間生成物中には依然として抗菌活性を示す化合物が存在する可能性が指摘されている。そこで本研究は、抗生物質や中間生成物に共通して見られる抗菌活性を有する「化学構造」の変化、喪失が感染症発症リスク低減の鍵になると考え、機器分析や薬剤感受性試験を通じて、一般的な熱分解や申請者が独自開発した炭化法における適切な熱処理条件を導き出すことを目指す。