研究課題
若手研究
家畜集団の近交化が進み、家畜生産性に負の影響をおよぼす潜性の遺伝性疾患の発現が増加してきており、遺伝子変異を治療する技術の開発が望まれている。本研究では、家畜における遺伝子治療技術の開発のため、マウス精子幹細胞における遺伝子治療技術を確立する。具体的には、マウス生体内の精子幹細胞においてDNAの一塩基の編集を可能とする塩基編集ツールを発現させ、精原細胞のゲノムにおいて目的の一塩基を書き換えることで潜性の疾患遺伝子変異を治療する。本研究によって、将来、家畜の遺伝性疾患に対する新たな治療法を開発し、これまで淘汰しか選択肢がなく失われていた優良家畜資源の有効活用が期待できる。