研究課題
若手研究
搾乳牛に乳房炎を引き起こす細菌であるEscherichia coliやKlebsiella属などの腸内細菌科細菌は,病原性として宿主から鉄を奪い自身の増殖を促す機構を持っているが,lactoferrinにより強力に鉄が宿主に捕捉されている乳中環境でどのような生存戦略を構築しているかは不明である。本計画では,宿主免疫(ウシ)および病原性(細菌)をそれぞれ単独ではなく鉄を介した相互作用から解明する実験を計画した。これにより,重要と考えられる鉄捕捉因子を明らかにした上で,宿主および細菌双方について詳細に解析し科学的に裏付けることで,腸内細菌科細菌のウシ乳房特異的生存戦略を解明する。