研究課題
若手研究
消化管上皮発達を促進させるグルカゴン様ペプチド2(GLP-2)は、下部消化管に存在するL細胞から分泌される消化管ホルモンであり、GLP-2分泌の促進は仔牛の死廃率低減や発育向上に寄与する。GLP-2分泌の主な促進因子は消化管腔内の栄養素であり、特に消化管内細菌による発酵産物である短鎖脂肪酸が強力に分泌を刺激する。したがって、GLP-2分泌は消化管内細菌叢と密接に関係すると考えられる。しかしながら、反芻動物ではGLP-2分泌と消化管内細菌叢の関係性を報告した研究例は皆無である。本研究は、消化管内環境が著しく変化する離乳移行期の仔牛に着目し、第一胃および下部消化管内環境の変化とGLP-2分泌との関係性を明らかにする。