研究課題
若手研究
腸陰窩に存在する腸上皮幹細胞はニッチ細胞が分泌したWnt等のサイトカインによって増殖・分化が制御されている。そのため、Wntシグナルは腸上皮構造の形成に不可欠であるが、鶏の腸陰窩部における腸幹細胞ニッチについては不明なままである。本研究の目的は、鶏の腸陰窩を構成する細胞種の同定、腸上皮幹細胞を維持する細胞の存在および分泌するサイトカインを明確にすることである。本研究成果は、鶏における腸上皮細胞のIn vitro実験系の開発・確立の基盤となる。さらに、腸陰窩における鶏独自の腸上皮細胞の分化・制御機構が明らかとなり、分子学的な観点から腸管発達を促す新規飼料開発および飼養管理法開発に繋がる。