研究課題
若手研究
頭頸部癌は癌を抑制する遺伝子の機能失活型変異が主体であり、治療標的となるような普遍的な癌遺伝子は長らく同定されていない。2020年、申請者らはYAP1蛋白が頭頸部癌進化に重要な役割を果たすことを報告した。頭頸部癌ではYAP1が過剰活性化されている一方で、YAP1は頭頸部扁平上皮の恒常性維持にも深く関与している。放射線治療が主体の頭頸部癌では、YAP1阻害は強い副作用が出現する可能性があり、YAP1の下流シグナルを標的とする新たな治療ターゲットの探索が望まれる。本研究は、頭頸部癌におけるYAP1の下流シグナルを解析し、新たな頭頸部癌の治療標的・低毒性の治療法を模索することを目的とする。