研究課題
若手研究
基底膜は、多細胞システムの上皮の基底部に存在するシート状の特徴的な細胞外マトリックス (ECM) で、その分子組成は、発生ステージ、組織・器官ごとに異なる。しかし、なぜ多細胞生物が生命活動の中で時空間的に基底膜と接着分子を使い分けるのか、という問いに対する明確な 答えは未だ得られていない。その最大の要因は、生体内で ECM 分子の動態を可視化し、それを連続的に追跡することができないことにある。本研究は、基底膜の構造と機能の最重要分子であるラミニン分子を三次元組織中で可視化することで、基底膜と多細胞ダイナミクスを計測し、ECM ダイナミクスと細胞の振る舞い・運命の関係性の統合的な理解を目指す。