研究課題
若手研究
植物細胞における葉緑体の分化には,葉緑体内部の膜構造であるチラコイド膜を構成する膜脂質と光合成タンパク質の協調的な合成が必要である。これまでの研究から,葉緑体の転写が脂質合成に依存する可能性が見出されているが,その制御機構には依然不明な部分が多い。本研究では,膜脂質に依存した葉緑体の遺伝子発現制御機構を突き止めることを目指し,RNAポリメラーゼの活性化に対する脂質合成や脂質相互作用の役割を探究する。膜脂質の変化によって引き起こされるRNAポリメラーゼ複合体の機能と構造の変化について,タンパク質,およびタンパク質間相互作用を解析することで,膜脂質依存的な発現制御を担う新奇因子の同定を試みる。