研究課題
若手研究
受精卵は個体発生の原点であり、多くの陸上植物は受精卵の上下分裂で体軸(上下軸)が決まる。しかし、受精卵が左右分裂する種もあり、体軸の方向を決めるしくみや受精卵の分裂の原理は未知のままである。本研究では、陸上植物の基部系統で受精卵が左右分裂するツノゴケ類・進化的な中間系統のシダ植物で受精卵の観察系を立上げ、蛍光プローブやマーカー株を駆使して発生に伴う細胞動態を解析する。被子植物等との比較により、植物受精卵に共通の事象・かたち作りと連動して多様化した事象・進化の過程で変化した事象を明らかにする。つまり本研究は、受精卵をモデルとする系統横断的な比較を通じて植物発生の共通原理と多様性の解明を目指す。