研究課題
若手研究
多年生植物は実生、幼植物、開花といった様々な生育段階の個体で構成される。各生育段階の生存率・産子数は個体群統計パラメータといい、個体群動態や遺伝動態を決める重要な要因である。これまで個体群統計パラメータは、出生から死亡までの一生にわたって個体を追跡して、各生育段階での生存・繁殖を直接観測することで推定されていた。本研究は、長年の個体追跡ではなく、一時点で得た生育段階ごとの遺伝データから個体群統計パラメータを推定する新たな統計手法を開発し、推定に要する時間の短期化を図る。また遺伝データの特長を活かすことで、従来の個体追跡データでは捉えきれなかった個体群の生態・進化動態の新たな側面を解明する。