研究課題
若手研究
神経炎症の研究・応用が進み、神経変性疾患ではアルツハイマー病におけるアミロイドβ蛋白標識抗体などの特異抗体を用いた変性蛋白除去治療が実用化され始めているが、神経変性疾患の自然経過では大規模な神経炎症応答を通常は認めない。この原因として変性蛋白が免疫による除去を回避する免疫寛容機構が存在する可能性があり、その追及により神経変性疾患毎の進行速度・発病様式の差異の原因究明や他疾患への免疫治療の応用が期待できる。本研究は我々が見出したアストロサイト起因T細胞免疫制御機構のヒト神経変性疾患罹患脳での応用解析により、神経変性疾患での免疫寛容の実態把握や免疫治療の効率化・対象拡大に向けた基盤的研究を図る。