研究課題
若手研究
抗体薬の多剤併用療法は、異なる抗原に結合する抗体薬を複数投与することで有効性を高めた治療法である。抗体併用療法における仮説として、それぞれの抗体薬が同様の体内動態を示す場合、抗体薬同士で互いに消失を阻害し合う可能性がある。また、抗体薬の併用により複数の抗原が阻害されることで、特定の生理機能が強く障害されるおそれがある。本研究では、がん抗体薬併用療法における抗腫瘍効果・有害作用に及ぼす薬物動態学的および薬力学的相互作用の影響を定量的に解析する目的で、併用抗体薬間の体内動態の関連性、標的抗原関連分子の血中濃度と臨床効果との関連性及びこれらの相互作用の発現機序について調査する。