研究課題
若手研究
加齢に伴う小腸上皮の損傷後再生不全には、小腸上皮幹細胞の機能低下が主因と考えられているが、幹細胞周囲の間質細胞群の加齢性変化と幹細胞老化に与える影響については明らかではない。代表者は、加齢に伴い幹細胞の老化状態が近傍の陰窩へ伝搬するという現象を見出した。本研究では、マウスの小腸上皮幹細胞と間質細胞群における遺伝子発現の加齢性変化を、単一細胞トランスクリプトーム解析と空間トランスクリプトーム解析(HybISS法)を用いて、組織内位置情報を含めて解析することで、幹細胞老化の進展を制御する責任因子を明らかにする。本研究は、加齢に伴う臓器の機能低下を早期に、かつ効果的に予防する方法の開発につながる。