研究課題
若手研究
癌の移動・浸潤機構は試験管内でよく研究されているが、これらの知見が生体内で当てはまるかは不明である。浸潤の方法は周囲の環境に影響されるが、消化管は成分・構築の異なる層構造を持つため、それぞれの層に焦点を当てた浸潤機構の研究が必要である。大腸癌はがん罹患数1位の重大な疾患であり、大腸浸潤癌の7割は筋層以深に達するため、本研究では大腸癌の筋層浸潤に着目した。生体から取り出した大腸筋層を培養し、癌細胞が筋層にどのように浸潤していくかを観察することで、生体に近い環境で癌細胞がどのように浸潤していくか、どのような分子が重要かを検証し、浸潤を防ぐ方法を模索する。