研究課題
若手研究
ヒトサイトメガロウイルス(CMV)は多くの成人に潜伏感染するヘルペスウイルスであり、胎児・乳児の生命及び健康な発育に多大な影響を及ぼす先天性CMV感染症(cCMV)を引き起こす。しかしながら、CMVの感染及び発病に至る機序は依然明らかにされておらず、有効な治療法や予防法の開発を困難にしている。本研究では同一のcCMV発病児から細胞性指向性の異なるウイルスが排出される事に着目し、CMV臨床分離株の全遺伝子配列の決定、および細胞指向性を規定する新規機序の解明を試みる。本研究の完遂により、生体内におけるCMV感染動態、延いてはcCMVの病態発現機序の解明に寄与する新たな知見の獲得が期待される。