研究課題
若手研究
IBD患者の大腸は、バリア機構が破綻することによって腸内細菌に対する過剰な応答が引き起こされ慢性炎症状態となり腹痛や下痢、下血、栄養障害などの症状を引き起こす。更にこの慢性炎症状態が長期化することで、IBDを原因とするがん(Colitic cancer)の発生リスクが非常に高くなる。IBDは遺伝的要因のほか、環境要因など複数の要因が複雑に絡み合い発症することも知られているが、バリア機構が破綻する詳細なメカニズムは不明な点も多い。本研究では、腸管粘膜バリアにおいて中心的な役割を果たしている粘液バリアに注目し、そのバリアの詳細な機序を明らかにすることでIBD発症メカニズムの解明に迫る。