| 研究課題/領域番号 |
24K18514
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| 研究種目 |
若手研究
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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| 研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹田 充伸 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (90768962)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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| キーワード | マクロピノサイトーシス / BRAF変異型大腸癌 / イミプラミン / 栄養代謝 / BRAFV600E変異大腸癌 / YAP / エンドサイトーシス / PDXマウスモデル |
| 研究開始時の研究の概要 |
BRAFV600E変異大腸癌は極めて予後不良であり、現行の治療薬では十分な効果が得られない難治性がんである。近年、特定のがん細胞の生存と治療抵抗性に関わるマクロピノサイトーシス(MP)が注目されている。MPは細胞外の栄養分を細胞内に取り込む栄養獲得機構である。BRAFV600E変異大腸癌は腫瘍サイズが大きく壊死を伴うことが多いため、このMP機構が癌の生存に大きく依存している可能性がある。本研究では、BRAF変異大腸癌におけるMPの働きと、がん細胞の生存と薬剤抵抗性メカニズムへの関与を解明することで、従来とは異なるアプローチ(がん栄養機構を標的とした)の独自の治療法を見出し、臨床へと繋げるための基盤を築く。
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| 研究実績の概要 |
マクロピノサイトーシス(以下:MP)は細胞外より栄養素を取り込むエンドサイトーシスの一種で、近年癌領域で注目されている。癌細胞 (特にRAS変異癌)はMPが亢進し、周囲の壊死細胞を貪食することで生存機構を維持しているとされている。BRAF変異型大腸癌におけるMP動態は不明である。 本研究の目的は、BRAF変異型大腸癌におけるMPの役割と意義およびそのメカニズムを解明し、MP阻害によるBRAF変異型大腸癌への臨床応用を検討することである。現在までの結果として、蛍光免疫染色を用いてMP活性を評価したところ、BRAF変異型大腸癌細胞株は野生型細胞株と比較してMP活性が有意に亢進していることが判明した。またMP活性はBRA Fを過剰発現させることで亢進し、BRAF阻害剤を用いることで低下していた。BRAF変異・野生型大腸癌の臨床検体組織を使用して、NRF2(MP関連遺伝子)の免疫組織染色を施行し、2018年から2023年までの遺伝子検査の行われた連続症例(BRAF変異型20例、野生型107例)で発現を比較検討すると、BRAF変異型大腸癌とNRF2発現は有意に関連があった。 次に、MP阻害剤に対するBRAF変異型大腸癌細胞株への感受性を評価し、野生型と比較して有意にMP阻害剤への感受性が高く、BRAF変異型大腸癌の生存機構がMPに依存していることが示唆された。MP阻害剤は細胞毒性があり臨床応用が難しいが、今回抗うつ薬のイミプラミン(IMIP)が蛍光免疫染色においてMP阻害剤と同様のMP阻害効果を認めた。また、colony formation assayではIMIPがBRAF変異大腸癌により強い抗腫瘍効果を示した。臨床応用可能なMP阻害剤としてのIMIPが、BRAF変異大腸癌への新たな治療の選択肢となる可能性が示唆された。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
概ね研究は順調よく推進できている、メカニズムの部分も少しずつわかってきている状況です。 BRAF変異大腸癌の新規病変があまりなく、PDXモデルを作成できておりませんが、2025年5月より動物実験も開始する予定です。
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| 今後の研究の推進方策 |
動物実験(細胞株)で効果が確認できれば、PDXモデルでより臨床応用しやすいように研究を進めていく予定です。その時点で、論文化を考えております。今後は、StageⅣのBRAF変異大腸癌に対する3次治療への応用を考えている。
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