前立腺癌に対する放射線治療は通常分割から1回大線量を5-7回で行う超寡分割へと変化を遂げている。近年、通常分割照射と超寡分割照射の治療効果および有害事象を比較した第3相臨床試験の結果では、前立腺癌の非再発率は同等であるが、泌尿器系有害事象の発生については超寡分割照射の方が増加したことが報告された。よって、超寡分割照射を実施する上で有害事象の発生率を低減する技術が重要であると考えられる。本研究では尿道・直腸線量低減技術に加えて、正常組織の線量低減技術として注目されている強度変調陽子線治療技術を組み合わせた新たな治療計画技術を開発し、超寡分割照射における正常組織の有害事象発生率の低減を目指す。
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