研究課題
若手研究
GNAS変異は膵癌の前駆病変である膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)に粘液産生等の特徴的な形質を付与し、初期発生段階においてはKRASシグナルと「協働」する。同変異が腫瘍増殖や浸潤能に対し抑制的に働くことを発見し、KRAS-GNASクロストークにおける「競合」の存在を示したが、これを制御する機構の全容解明には至っていない。先行研究で見出したGNAS-PKA-NOTCH制御のより詳細な分子メカニズムを解明すると共に、GNAS変異の癌抑制シグナルが膵癌の発生・進展に重要なKRAS-TP53経路の活性化により減弱する可能性を検証する。