研究課題
若手研究
膵癌は日本の癌死の第4位であり、5年生存率は11%程度と固形臓器癌の中で最低である。一方浸潤がなく、膵管上皮のみに病変を有する膵上皮内癌(UICC Stage0)で診断が可能であった場合、10年生存率90%以上と予後良好であり、早期診断が望まれる。膵上皮内癌の発見は困難とされてきたが、近年、画像診断技術の向上により膵上皮内癌診断例が増えている。しかし、膵上皮内癌の診断に必要な病理学的根拠は現状、膵液細胞診検査のみから得られるが、その精度は満足のいくものではない。より高い精度で、膵上皮内癌の病態に則した診断法、所謂バイオマーカーを同定するために、膵管上皮細胞から樹立したオルガノイドの解析を行う。