研究課題
若手研究
脂質は心臓の生体膜構造の基盤を形成し、心筋代謝の主要な基質でもある。不全心では脂質の利用が制限され、生体膜構成脂質の減少や脂質エネルギー代謝の低下を認める。申請者はこれまで、高ステアリン酸含有植物性脂質食がマウス心不全を改善すること、そして心臓生体膜リン脂質中のステアリン酸も増加し、ステアリン酸優位の生体膜リン脂質組成の変化(リン脂質リモデリング)が生じることを発見した。本研究は、生体膜中のステアリン酸の保持に働くリン脂質リモデリングが心不全を改善する機序を明らかにする。