研究課題
若手研究
近年、扁平上皮癌(SCC)は増加の一途を辿り、その一例としてハイドロキシウレア(HU)長期投与下の多発SCC症例に遭遇した。長期に渡りHUを投与されている患者では難治性皮膚潰瘍が出現するが、一部ではSCCも発症する。この現象は抗癌剤投与による続発性腫瘍形成だが、その機序は不明である。本研究の目的はDNA合成阻害剤による発癌の謎を解明し、SCC発生における上皮幹細胞の寄与を明らかにすることである。HUの表皮幹細胞への影響、皮膚潰瘍形成に至る機序、発癌における幹細胞多様性喪失を解明するため、HUを使用した新規発癌モデルマウスを作成し、網羅的な解析を行う。