研究課題
若手研究
らい菌はハンセン病の原因菌である。他の抗酸菌と比べて、増殖至適温度が低く、これが皮膚や末梢神経に病変をつくる原因と考えられる。なぜらい菌は30~33℃と低い温度で代謝が活性化するのか?その分子メカニズムの一端を明らかにすることを目的とする。らい菌において、DNAにスーパーコイルを導入するDNAジャイレースが32℃で活性化することが示された。他の抗酸菌のDNAジャイレースは37℃で最大活性を示すため、それがらい菌の低温度増殖の鍵の一つと推測される。本研究では、DNAジャイレース遺伝子の低体温部親和性に関与する領域を具体的に決め、さらに相互作用因子の同定によりジャイレース複合体の特定を行う。