研究課題
若手研究
同種造血幹細胞移植における移植片対宿主病(Graft-versus-host disease: GVHD) は、移植後の主要な合併症であり、有効な予防法および治療法の開発は喫緊の課題である。本研究では、T細胞などに発現し免疫を負に制御するチェックポイント受容体であるTIGITと、腸管上皮幹細胞に発現するLgr5に結合する新規二重特異性抗体(TIGIT-Lgr5 BiTE) を作製する。TIGIT-Lgr5 BiTEにより、腸管粘膜局所での免疫細胞にTIGITを介した免疫抑制環境を形成させる。その結果、感染症免疫や移植片対腫瘍効果を保持しつつ腸管GVHDを選択的に治療する新規薬剤の開発を目指す。