研究課題
若手研究
癌細胞とその周囲に存在する間質細胞から構成されている腫瘍微小環境(TME)は,薬物治療の予後予測・効果予測因子として注目されている.これまでに乳癌におけるTMEの動的変化が,転移・再発乳癌における悪性形質獲得や化学療法抵抗性に寄与していることを明らかにしてきたが,それらとともにTMEは外的因子の影響を受けている可能性を見出し,特に喫煙成分が乳癌細胞自体の悪性化に寄与する一方で,TMEの改善に対してはポジティブな側面がある可能性を見出したため,TMEに与える影響のメカニズムを探究していく.その調整因子を明らかにすることでTMEの改善を図り,現治療アルゴリズムがより効果的な臨床実践を目指す.