研究課題
若手研究
肝移植は末期肝疾患または肝悪性腫瘍の患者に対する唯一の根治的治療であるが、本研究代表者らは、動物実験モデルとして臨床肝移植を模倣し、マウスドナー肝臓を18時間冷保存したのち、レシピエントマウスに移植する肝移植モデルを完成させた。レシピエントの原因疾患として、肥満が主たる原因となる非アルコール性脂肪肝症例の割合が増加している。高脂肪食を与え脂肪肝が完成したマウスをレシピエントと使用した場合、移植マウスは全例死亡するという極めて予後不良の経過を辿ったが、詳細な原因は まだ不明である。成績不良の原因を探索し、肝移植レシピエントへの治療介入の標的になりうるかを今回検討したい。