研究課題
若手研究
がんの病態と腫瘍微小環境における栄養状態は密接に関与している。担がん状態では抗がんT細胞の機能発現に重要なL-アルギニンが欠乏し、抗がん化学療法中に補給することでT細胞応答が賦活化される。がん患者の多くは中~高齢者であり、“加齢”による免疫能の低下が治療効果に影響を及ぼすと考えられるが、多くの前臨床研究は若齢の担がんマウスモデルを用いており、“加齢”を考慮した研究は少ない。そこで本研究では、実臨床に近づけるため老齢の担がんマウスモデルを使用し、抗がん化学療法や免疫チェックポイント阻害抗体療法にL-アルギニンを補給した場合の治療効果と機序を検証し、実臨床に即した複合的がん治療法の確立を目指す。