研究課題
若手研究
低酸素誘導性因子(hypoxia-inducible factor:HIF)は低酸素ストレスに対する細胞の適応応答で中心的な役割を果たす転写因子であり、動脈硬化疾患における組織の虚血性変化及び血管新生因子の発現に関与していることが知られている。近年、遺伝子配列の変化を伴わない遺伝子発現調節機構であるエピゲノムのうち、特に低酸素刺激によるDNAの高メチル化がHIFの下流の遺伝子の転写活性に抑制的に影響することが明らかになった。本研究の目的は、HIF及びその下流の活性化にも関わるDNAメチル化機構も同時にターゲットとする従来よりも有効な全く新しい血管新生薬物療法の開発を目指すことである。