研究課題
若手研究
経皮的大動脈バルーン遮断(REBOA)は横隔膜下出血の非圧迫性出血性ショックに行われる蘇生手技の一つであり、その低侵襲性や簡便性から急速に普及している。しかし、長時間の大動脈遮断は腸管など遮断遠位の臓器虚血や虚血再灌流障害を引き起こし、転帰を悪化させる。迷走神経刺激(VNS)はコリン作動性抗炎症経路などを介した臓器保護作用が注目され、様々な領域で臨床応用が期待されている。本研究では、REBOA管理において、臓器虚血や虚血再灌流障害を合併することなく遮断許容時間を延長させるために、VNSがもつ臓器保護作用の応用可能性を動物実験で検証すると共に、実臨床でも実施可能な低侵襲なVNS法の開発を行う。