研究課題
若手研究
脳動脈瘤の病態形成と局所的な神経支配の関連は不明である。しかし、モデルラットから採取した脳動脈瘤を対象とした網羅的遺伝子発現解析から、病変部で神経伝達経路に関与する遺伝子群の発現低下が検出された。そこで予備検討を行ったところ、脳動脈瘤病変での交感神経終末の欠如が示唆された。本研究では、脳動脈瘤モデルラットに加えヒト脳動脈瘤標本を用い、正常脳血管分岐部および脳動脈瘤病変部の交感神経の分布状況や交感神経活動につき検証する。さらに、脳血管に分布する交感神経の起源である上頸神経節の摘除ないし刺激をモデルラットに組み合わせることにより、脳動脈瘤の病態形成と病変部局所の交感神経活動との因果関係を解明する。