研究課題
若手研究
脊髄損傷は予後不良な疾患であり、その有効な治療法はいまだ確立されていない。一次損傷に引き続いて起こる、血液脊髄関門の破綻を防げれば、二次損傷の軽減が期待できるが、臨床使用可能な血液脊髄関門保護薬は未だ開発されていない。我々は、血液脊髄関門保護薬を同定する薬剤スクリーニング方法を開発し、既存薬を探索した結果、候補薬剤として、ビスマス製剤とブレクスピプラゾールの2剤を同定し、培養血管内皮細胞保護効果を有することを確認した。そこで、本研究の目的は、この2剤の脊髄損傷に対する二次損傷抑制効果と機能再生効果、および、その分子薬理機序を解明し、新規脊髄損傷治療薬を開発することである。