研究課題
若手研究
骨折後の骨癒合過程は、内軟骨骨化形式で骨癒合が完成する。内軟骨骨化では、骨折部の低酸素環境と動的不安定性に対して、低酸素環境に順応した軟骨細胞から軟骨が形成され安定化をもたらす。動的安定性を得た骨折部は、血管新生・血流の形成とともに低酸素環境が改善され、石灰化が起こり骨化し骨癒合に至る。一方、高気圧酸素治療は体内の酸素を圧依存的に上昇させ血管新生を促進する。本研究では、骨折後の治癒過程において低酸素環境に着目し、HBOの導入によって組織の低酸素環境を改善・血管新生を誘導することで、軟骨形成-骨化過程を促進し、骨折の治癒期間を短縮することを目的としている。