研究課題
若手研究
過活動膀胱(OAB)は急な尿意を伴う頻尿や尿もれを特徴とし、加齢に伴い有病率が増加するため、OABは解決すべき重要な課題である。OABには様々な病態が存在するが、現在の治療法では一様な薬物療法が行われており、その効果には限界がある。そこで、本研究では蓄尿期における脳の反応がOAB患者と健康な人とで異なることに着目した。私達は、蓄尿速度が増加した際に膀胱容量を増加させ、排尿間隔を延長させる「利尿適応性」という蓄尿維持機構の新しい概念を提唱し、その障害がOABの病態に深く関与することを報告してきた。本研究は、利尿適応性障害と中枢神経系との関係を解明し、OABの病態に応じた治療法の確立を目指す。