研究課題
若手研究
本研究は、腎細胞癌株を用いて複数の臓器への転移モデルを作製し、転移巣ごとの新しい治療法を探求することを目的とする。その中で我々は腎細胞癌の進行に関わるMET受容体のリガンドである肝細胞増殖因子(HGF)が主に癌周囲組織によって産生され、臓器ごとにHGFとHGF活性化因子の発現量が異なることに着目した。HGFとHGF活性化酵素の発現が多い臓器ではHGF活性化阻害が重要となる可能性を考え、複数の臓器転移モデルマウスにMET阻害薬及びHGF活性化阻害薬を投与し、治療効果を比較検証する。さらに転移巣ごとに腎細胞癌と周囲組織の発現分子を解析して、それらを標的とした新しい治療法やバイオマーカーを探索する。