研究課題
若手研究
卵巣癌は婦人科悪性腫瘍の中で最も死亡数が多い疾患であり、その予後改善は急務の課題である。手術では肉眼的残存病変なしの状態を目指し、それが予後改善につながることが知られているが、視認できない微小な腹膜播種病変の残存が卵巣癌の再発に関与している可能性が指摘されている。腹膜播種病変の肉眼的診断の精度を向上させる方法はこれまでに開発されていない。本研究では、アミノレブリン酸を用いた光線力学的診断により、術中にこれまで認識できなかった腹膜播種病変の同定を目指す。これまで見落としていた腹膜播種病変までも術中に認識できるようになり、手術による腫瘍の完全切除率の向上、ひいては卵巣癌の予後改善が期待できる。