研究課題
若手研究
音声言語理解はヒトのみが有する能力であるが、哺乳類や鳥類も超音波を発して同種間コミュニケーションを行うと考えられている。超音波発声は音響学的には歌に似た構造であり、ヒト言語の起源であるという説がある。我々は雄マウスが雌に求愛する時に発する超音波発声を刺激とした大脳イメージング実験を行い、雌マウスの大脳聴覚野は左半球が優位に活動すること、この半球優位性は経験依存的に生じることを見出した。ヒトの言語知覚野は左半球に存在し、経験・学習によって言語を獲得する。超音波発声に対するマウス聴覚野の左半球優位性とヒト言語知覚野の左半球優位性の間には類似した中枢メカニズムが存在するという仮説を立て検証する。