研究課題
若手研究
我々はこれまでに血管内皮細胞から分泌されるアンジオクラインファクターであるアペリンが、血管だけでなく周辺細胞・組織に作用することで組織の恒常性維持や病態形成に関与することを明らかにしてきた。近年、高齢社会を迎え褥瘡や難治性潰瘍などの慢性創傷が増加し、創傷ケアコストが増大している中で、低侵襲で低コストな治療法の開発が求められている。我々はマウス創傷モデルにおけるアペリンの上皮間葉転換制御機構を解明し、アペリンシグナルに着目した新しい薬理機序をもつ創傷治癒促進物質の候補を同定し、同時にヒト検体を用いたヒトへの応用可能性を評価することで、効率的な新薬開発を目指したトランスレーショナルな研究を行う。