研究課題
若手研究
唾液腺分泌顆粒にはタンパク質が貯蔵され,刺激により分泌される。しかし,絶食などにより刺激が抑制されると,分泌顆粒が細胞内に滞留する。長時間滞留した分泌顆粒は劣化し組織内炎症の原因になると考えられる。余剰分泌顆粒に対してリソソームが直接融合して内容物を分解するクリノファジーという機構が存在するが,解析が遅れている。そこで本研究では,唾液腺分泌顆粒内にプロテアーゼ活性センサータンパク質を発現させ,クリノファジーを可視化・定量化する方法を開発する。クリノファジーによる分泌顆粒の処理機構を明らかにすることで,唾液腺の組織傷害が引き起こす口腔乾燥症の予防・治療を目指す。