研究課題
若手研究
化学発がん実験の成功以来、がんはイニシエーション・プロモーション・プログレッションの過程を経て形成されることが定説となっている。疫学的考察から口腔細菌により生ずる感染・炎症は発がんにおけるプロモーターとしての役割を果たすと考えられてきたが未だ詳細なメカニズムは明らかになっていない。また、上皮細胞のがん化過程の初期段階には、通常は胚形成や創傷治癒に使われている根源的な生物学的プログラムである上皮間葉移行が認められるが、この現象と炎症反応のかかわりについても不明な点は多い。本研究はToll様受容体(TLR)活性化経路と上皮間葉移行の関わりを解明していく。