研究課題
若手研究
矯正歯科治療における歯の移動において歯根表面の破歯細胞により歯根吸収が生じることがある。破歯細胞は骨吸収に関与する破骨細胞に類似した細胞だが、両細胞の詳細な相違点は未だ不明である。一方、破骨細胞分化抑制能を持つセマフォリン3A(Sema3A)は歯周炎マウスの歯の移動時に骨保護作用を示した。本研究ではSema3A投与による歯根吸収抑制効果とそのメカニズムを解明する。Sema3Aは破骨細胞と同様に破歯細胞の抑制が生じるか、生体における歯根吸収とSema3Aの関係を解明する。将来的には歯根吸収リスクの診断やSema3A投与による歯根吸収予防など臨床へ応用し、矯正治療の新たな発展に繋がる可能性を拓く。